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開業1日遅れで1億円の損失!?幻になりかけた大江戸線が開通できた理由 - ダイヤモンド・オンライン

渡部史絵

[鉄道ジャーナリスト]

 2006年より活動を開始。鉄道の有用性や魅力を発信するため、鉄道に関する書籍の執筆や監修に日々励む。月刊誌や新聞等の連載や寄稿など執筆活動を主体に、国土交通省をはじめ、行政や大学、鉄道事業者にて、講演活動等も多く行っている。

 著書に『関東私鉄 デラックス列車ストーリー』『首都東京 地下鉄の秘密を探る』(交通新聞社)、『写真で振り返るJRダイヤ改正史』(飛鳥出版)、『譲渡された鉄道車両』(東京堂出版)、『思い出の昭和50年代 国鉄特急』(ネコ・パブリッシング)他多数。

 連載経歴は「鉄道ファン」(交友社)、「渡部史絵の乗ってみなくちゃ!」(毎日新聞)、「鉄道古今物語」(SUBWAY NEWS LETTER7;さいたま市地下鉄7号線延伸事業化推進期成会発行)他多数。

アメブロ(プロフェッショナル部門):http://ameblo.jp/shie-rail/
twitter(ジャーナリスト部門):http://twitter.com/shierail

  • News&Analysis

    刻々と動く、国内外の経済動向・業界情報・政治や時事など、注目のテーマを徹底取材し、独自に分析。内外のネットワークを駆使し、「今」を伝えるニュース&解説コーナー。

都営大江戸線
大江戸線は「幻の地下鉄」になりかけていた!? Photo:PIXTA

大都市を支える公共交通機関「地下鉄」。複雑に入り組む路線や、毎日多くの人が行き交う駅はどのようにして作られたのか。筆者(鉄道ジャーナリスト・渡部史絵)の最新刊『地下鉄の駅はものすごい』の本文から抜粋して、今回は「日本一長い大江戸線」の特徴を解説する。

オイルショックで絶体絶命!?
「都営大江戸線」開通までの苦難

 三田線には予定していた乗り入れやルートの変更を繰り返した歴史があるが、大江戸線(12号線)も複雑な歴史を経て、今日に至っている路線である。昭和47年の都市交通審議会「東京圏高速鉄道網整備計画」答申第15号で、初めて示された。

 計画された頃は、地下鉄の規格車両や施設が現在のリニア式によるミニサイズではなく、三田線や新宿線などと同様のフル規格による地下鉄で、6の字運転はこの頃からの計画であったが、ルートは現在と異なっていた。

 ところが、交通審議会から12号線建設の免許を取得した昭和49年、社会はオイルショックに見舞われる。日本経済が大きなダメージを受け、地下鉄の建設にも大きな影響を受けることとなった。

 経済状況が厳しくなり、12号線は計画半ばで見合わせとなったが、建設中の10号線(新宿線)は影響を受けながらも、続けられた。また、12号線は計画が中断されながらも、免許の返上はしていないので、計画線として残ることになった。

 しかし、このままでは免許の期限返納で、幻の地下鉄となってしまうことから、建設費用の大幅な削減を目標に計画見直しを行い、フル規格からミニサイズの地下鉄へと変更された。

 内容は、地下の掘削部分を抑制し、小型の車両を製造して走らせるというもので、現在の雛形が計画された。建設費用削減により、再び建設への施行認可を取得し、昭和61年に放射部(光が丘駅~練馬駅間)から、ようやく着工にこぎつけるのである。

 この区間の着工当初、計画していた車両は小型ながらリニアモーターによる駆動方式ではなかったため、リニアモーターで運用されるリアクションプレート(線路中央に敷かれた金属の板)の取り付けは、後から設計変更で補われた。練馬駅~新宿駅間建設からは、トンネル構造の設計を大幅に変更した。

 オイルショックによる紆余曲折の末ではあるが、なんとか無事開通にこぎつけることになったわけだ。

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