関西大の宮本勝浩名誉教授(理論経済学)が28日、7日に発令された緊急事態宣言後1カ月の観光業界の経済的損失額を約1兆9630億円に上るとの試算を発表した。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、最も打撃を受けている産業の1つが観光業界とされる。宮本名誉教授は「緊急事態宣言による観光業界の経済的損失」として算出した。7日の発令後からの1カ月(5月6日)までの観光業界の経済的損失額は約1兆9630億円。さらに20年1月からの5月6日までの累計の経済的損失額は約4兆6187億円と試算した。 宮本名誉教授は「たった数カ月で、日本の観光産業は短期で立ち直るのは非常に難しいほどの莫大(ばくだい)な経済的損失を被ることになる。これは多くの産業に共通の問題であると考えられる。1日も早く新薬やワクチンが発明され、新型コロナウイルスによる肺炎が終息することを願っている」とコメントした。